毎月のAWS利用料金を把握しよう
こんにちは。
ご機嫌いかがでしょうか。
"No human labor is no human error" が大好きな吉井です。
私事ですが、2019年6月4日に弊社主催セミナーでコスト最適化についてお話させて頂きます。
【6/4(火) 東京】AWSのコスト最適化に向けた「AWS Well-Architected Tool」活用術セミナーを開催します
コストを最適化するには現状コストの把握が大切だと考えています。
今回は AWS 利用料金を把握し分析をするためのツール、Cost Explorer を紹介します。
Cost Explorer を使って利用料金を正しく把握し
無駄な出費を抑えていきたいと思います。
Cost Explorer を開く
マネージメントコンソールで 請求ダッシュボード を開きます。
左ペインから Cost Explorer をクリックします。
コストエクスプローラーを起動 をクリックします。
Cost Explorer へのアクセス許可
初めて AWS アカウントを作成された方で
上の手順から請求ダッシュボードを開けない場合は
公式ドキュメントを参照してアクセスを許可してみてください。
請求の情報およびツールへのアクセス許可
ホーム画面
Month-to-date costs には月初から今日までの利用料金、
Forecasted month end costs には月末の予測利用料金が表示されています。
あくまで予測ではありますが、ここを確認しておくと月末の利用料金を把握できます。
this month trends には利用料金が増加傾向にあるサービスやリージョンが表示されています。
ここを見ると異常を早めに検知できるかもしれません。
Cost & Usage 画面
左ペインにある 虫眼鏡アイコン をクリックして Cost & Usage をクリックします。
カラフルなグラフが表示されています。
主要なサービスごとの利用料金が直近6ヶ月分表示されます。
直近6ヶ月を比較して大きな変化がないかを確認していきます。
グラフ形式
初期では棒グラフが表示されています。
グラフは棒、スタック、線に変更可能です。
毎月の変化を把握するには、線グラフが便利かもしれません。
表示する範囲
過去12ヶ月のデータと先3ヶ月までの予測を表示できます。
フィルター
右側に FILTERS でデータをフィルターします。
これを活用し利用料金の詳細を分析していきます。
API Operation では API ごとの利用料金をフィルター可能です。
S3 へのリクエスト、API Gateway へのリクエスト、VPC ピアリング間通信、LoadBalancer のイン・アウト、
CloudFront の Invalidation など書ききれないほどのフィルターが存在します。
Usage Type Group は、特定カテゴリを1つにまとめるフィルターです。
EC2: CloudWatch - Alarms、EC2: CloudWatch - Metrics、EC2: CloudWatch - Requests を見て過剰に CloudWatch を利用していないかを確認出来ます。
XXX Data Transfer (XXX は EC2、RDS など) を確認するとデータ転送にかかる費用を表示できます。意外とうれしいフィルターです。
Tag はコスト配分タグによりフィルターです。
コスト配分タグは AWS リソースにユーザー定義のタグを付けるシンプルかつパワフルな分類手段です。
システム名称、プロジェクト名称、環境(本番/ステージングなど) といった識別しやすい形でタグを付けていきます。
フィルターの詳細は公式ドキュメントを参照ください。
表示するデータのフィルタ
Reserved Instance Recommendations
左ペインにある的のアイコン (Recommendations) をクリックして Reserved Instance Recommendations を開きます。
EC2 や RDS の費用削減にお困り方はこの画面が大きな助けになります。
この画面では、EC2、RDS、ElastiCache、ElasticSearch、Redshift のリザーブドインスタンス購入に関する推奨事項が表示されます。
Estimated Annual Savings には推奨されている RI を購入した場合の節約額の見積もりが、
Savings vs. On-Demand には料金削減のパーセンテージが、
Purchase Recommendations には Cost Explorer による推薦数が表示されます。
さらに画面下部の Purchase Recommendations には
どのような RI をいくつ購入すれば良いかを表示しています。
ここを参考にして RI 購入を検討ください。
ご自身の AWS アカウントの過去の使用状態に基いて推奨してくれるので信頼性は高いと思います。
(小話)
ドキュメントを調べていて面白いと感じたのは
インスタンスタイプサイズの柔軟性を重視して
小さいインスタンスを複数買うように推奨してくるところです。
こういう購入方法もあるのかと参考になりました。
さいごに
Cost Explorer を覗いていると利用料金に関して色々な気付きがあると思います。
ぜひ一度 Cost Explorer を覗いてみてください。
利用料金を抑えるということはシステム運用において重要なことだと考えます。
みなさまのコスト削減の一助となれば幸いです。